温泉が日常化する、居住地を探す移住体験。
石川県加賀市は、移住しやすい地域です。日本列島の中間に位置し、関東や関西からのアクセスもよい温泉観光地であり、2024年の春には北陸新幹線も延伸され、近隣には小松空港もあります。車を1時間ほど走らせた先には、金沢市もあります。すなわち、加賀市は、都市に近い地方と言えます。
加賀市内には3つの温泉観光地があり「総湯」と呼ばれる共同浴場が各地に設けられています。毎日のように温泉へ通う地元民もおり、お得に入浴できる定期券も販売されています。
このように加賀市では、温泉が人々の日常に溶け込んでいます。山代温泉、山中温泉、片山津温泉、それぞれの温泉街は潟湖や山林、渓谷と隣接しており、多彩な自然環境を味わうことができます。こうした温泉街の暮らしをシミュレーションする移住体験を実施しています。1つの温泉地に対して約1~2時間程で案内しています。
移住体験で感じてほしいこと⑴
田舎は、閉鎖的で排他的とは限らない。
田舎には、いろいろなパターンが存在します。ムラ社会が根強い「農村」もあれば、移住者や観光客を受け入れ慣れている「温泉地」もあります。大切なのは、どこを居住地に選ぶか?ということです。
田園風景が広がる農村では、野菜や山菜や川魚を分け合い、農家からお米を直接購入するなど、田舎暮らしの醍醐味も味わえます。しかし、それは全く努力せずに手に入るものではありません。
農村のようなムラ社会では、ご近所さん同士のほとんどが顔見知り、ということも珍しくありません。だれがどこで働いており、子供が何人いるなど、個人情報が共有され、噂もすぐ広まりやすく、狭く生きづらいコミュニティといったイメージを助長する言説が見受けられます。
しかし、本当にそうでしょうか?地域差や個人差があるため断定はできません。移住体験を通じて、自分の目で確かめてみることが重要です。
たしかに町内の年間行事は古くからのしきたりやルールに沿って決められる側面もあります。たとえば祭の手伝いや草刈り、用水路の掃除など、住民同士が協力しながら町を管理しています。このような共同作業を通じて信頼関係が育まれている農村では、非協力的な人物に対して、冷ややかな視線が向けられる可能性もあり、その点が閉鎖的で排他的と言えるかもしれません。
逆を言えば地域活動に協力的な人や、住民の目線に立って順応できる人は、歓迎されやすい傾向にあります。
ムラ社会であっても、地域住民と積極的にコミュニケーションを交わし、ボランティアや行事に参加することで、地域に溶け込んでいける移住者さんもいます。山菜や野菜を分け合う、農家からお米を直接購入するなど、田舎暮らしの利点は信頼関係のうえで成り立っていることも事実です。
こうした農村での生活に不安を感じる人にオススメしたいのが「温泉地」です。観光客や移住者が珍しくない温泉地では、初めて地方で暮らす人にとってはハードルの低いエリアと言えます。
移住体験で感じてほしいこと⑵
なぜ温泉地には、人が集まるのか?
石川県加賀市の温泉地には旅館などで働く人や、飲食店を開業する人などがいます。昭和の頃に芸妓として働いていた女性たちも移住者が多かったと伝わっています。もともと観光客を受け入れることで経済活動が成り立っていた温泉地では、他地域から移り住んでくる人にも寛容なのかもしれません。
温泉地には旅館、飲食店、酒屋、八百屋、鮮魚店、肉屋、和菓子屋、パン屋、工芸品販売店、呉服屋などの商いが営まれており、多様な人々が生活しています。そのため保育園や学校、スーパーやコンビニ、病院や福祉施設なども整っています。
不動産会社も複数あり、アパートや一軒家などの物件情報を探しやすい環境にあります。
こうした状況が整っている温泉街は、これから地方で生活し始めようと考えている人にとっては、暮らしやすい環境なのではないでしょうか。
それゆえカフェやセレクトショップを開業する人もいます。町は移住者と一緒に新陳代謝を繰り返しています。
10年、20年、30年後の地域はどのような姿になっているか?将来を的確に予想するのは容易ではありませんが、現在進行中のプロジェクトから町の将来を想像することは可能です。温泉街では日本人観光客や訪日外国人をターゲットとした祭りやイベント、商品開発やプロモーション等、あらゆる活動が裾野を広げており、その具体的な取り組みも、移住体験を通じて感じていただければ幸いです。
移住体験で感じてほしいこと⑶
3つの温泉地から選ぶ、ライフスタイルと住まい。
石川県加賀市には平野、潟湖や渓谷といった自然に近いところに温泉があります。
◎五十音図が発祥し、九谷焼が再興した「山代温泉」
◎渓谷美と漆芸が自慢の「山中温泉」
◎潟湖が花火や夕焼けに彩られる「片山津温泉」
これらの町を歩きながら、その歴史や文化、暮らしぶりを感じることで
加賀だからこそ実現できる生活を手探りしていきましょう。
町中を歩くことで、小学校や保育園をはじめとする子育て環境の位置関係も把握することができ、生活することを重視した視点で移住体験することができます。
移住体験の概要(予約制)
内容 | 町中を歩きながら加賀の暮らしをお伝えします。観光では感じられない、四季折々の生活や買い物環境、子育て環境についてもご案内します。 |
所要時間 | 約1~2時間 |
対象者 | 移住を検討中の方 |
参加費 | 無料(飲食や移動などにかかる費用はご負担ください) |
開催地 | 山代温泉 山中温泉 片山津温泉 のいずれか |
公共交通機関 | JR加賀温泉駅、小松空港など
※駅や空港の周辺には、バスやレンタカーもございます。 |
滞在場所 | 数日間、滞在しながら移住を検討したい方はお試し住宅を利用することもできます。 |
申込方法 | 「温泉街のまちあるき移住体験に参加希望」と明記のうえ、参加者数や希望日などをお問い合わせフォームにご記入ください。 |
さいごに
移住体験を観光で終わらせない3つのポイント
⑴事前準備 |
まずは移住の条件を明確にしましょう。滞在する前に「温泉への通いやすさ」「家庭菜園をできるか」「子育て環境」「求める仕事があるか」など移住を決めるための必須項目を整理しましょう。 |
2オンライン面談 |
加賀市では移住コーディネーターが、オンライン相談も承っています。滞在する前に相談する場を設け、様々な情報を提供しております。 |
3滞在中の地域案内 |
移住希望者さんだけで温泉街を歩いていると、単なる観光で終わってしまう可能性がございます。検討活動を有意義に進めるためにも移住コーディネーターに保育園・学校、買い物できる場所などの生活環境を案内してもらうことをお勧めします。
居住地を絞り込むためのポイントについて意見交換しながら、様々な提案をしております。 |