役に立つ貢献をする
想いを心に宿す
ITベンチャー企業が実現したいこと
株式会社BASICS
代表取締役 小畑 智也 Kobata Tomoya
ITは私たちを豊かにしているか。エンジニアは顧客の幸せを実感しているか。働くことの基本は「人の役に立つ」、そんな考えが社会のベースとなれば感謝が巡り合うのでは。そんな熱い想いが石川県加賀市の温泉街の一角から、ふつふつと湧いているように見受けました。
2020年4月に大阪府から石川県加賀市へ本社移転したベーシックス株式会社。8月には加賀温泉郷の1つ、山代温泉にオフィス開設をしました。コロナ渦において本社を地方移転したITベンチャー企業の代表に、その実情と想いについてインタビューしました。
(2021年1月インタビュー)
ITベンチャーの地方移転
めざすは究極の器用貧乏
2014年9月に、株式会社BASICSを(大阪で)設立しました。約5年間はひとり社長でやってきましたが、2020年に石川県加賀市に本社移転。同年8月には山代温泉でオフィスを開設しました。こちらにオフィスを構えたことで、すでに3人のスタッフを雇用することができました。うち2人は近隣在住、もう1人は遠方からの移住者です。
タイミングと条件が合い、石川県加賀市のベンチャー企業支援(企業立地促進補助金)への申請ができました。今後、回線使用料・事務所開設に関わる経費等に補助を頂ける予定です。結果的に加賀市に移転してから人事的にも、経営的にも明るい兆しとなりました。
うちはよくあるITベンチャー企業とは立ち位置が異なります。ITベンチャー企業といえば、ある分野や最新技術に特化し、新技術に資本や技術を集中させているのを想像しますよね。一方で規模の大きいソフトウェア系の企業は既存システムがメインで、あまり新しいことをしていないのが実情です。
私たちはITベンチャー企業と大企業のすき間を目指したいんです。顧客課題の解決のため、一番いい塩梅のシステム開発をする。そのためには最新・既存技術、これまで得た経験やノウハウを、与えられた条件の中で最適なカタチに落とし込みます。こんな話をすると妻から「器用貧乏だね」と言われますが、『究極の器用貧乏』がわが社の目指すところです。
IT業界における
エンジニアの苦悩
私自身、以前からIT業界へ違和感を抱いていました。顧客からは「プロならやってあたりまえでしょ。」と思われる節があり、基本的に感謝されません。他方企業は、顧客の課題解決よりもいかに売るかにフォーカスするあまり、結果的に誇張表現が多かったり、オーバースペックなサービスを売りつける風潮がありました。次第に互いが疑心暗鬼になっていくんです。
今では『テレワーク移住』なんて言葉が流行っていますが、コロナ前にはエンジニアのテレワークなんて夢物語。パソコン一台でどこでも仕事できると言いながらも、一ヶ所に集まって仕事をする旧体制のスタイルが根付いていました。一応テレワークの制度はあったものの、実際に活用できるのはバックオフィス系のチームくらいです。
会社勤めしていた当時、私も地方移住を検討したことがありました。しかしエンジニアのテレワークが浸透しておらず、一番のネックは仕事だなと感じていましたね。
IT業界への違和感、旧体制のスタイルから脱却したく、最終的に会社設立に至りました。真摯な気持ちで顧客に向き合う、そんな基本に立ちかえる想いから『BASICS』なんです。
IT業界の田舎化
地方で生きるエンジニア
コロナをきっかけに、IT業界はガラッと変わりました。社会的にテレワークが推奨され、必然的にエンジニアにもテレワークが求められるように。面白いことにテレワークになっても、開発中のプロジェクトが止まることはありませんでした。
「テレワークできるじゃん」って感覚と、「何をもって以前の働き方に戻すのか」といった風潮がIT業界に漂っています。そういった意味でIT業界が一番、地方移転やテレワーク移住などの『田舎化』の可能性が高いですね。
そんな風潮の中、2020年から2拠点居住を始めました。妻が加賀市出身なので、将来的には石川県加賀市へ移住予定です。実際に加賀市で生活すると、時間の感じ方が圧倒的に異なります。一番大きいのは、通勤時間が大幅になくなり、使える時間が増えたことですね。時間を自分の大切なことに使える点で地方移住して良かったと思っています。
あと時間がゆっくり流れますよ。都会のせわしない環境から脱却するだけでこんなにゆっくり感じるのか、一日ってこんなに長かったかなって。また、山代温泉はリフレッシュできる環境があり、健康的な働き方ができます。疲れたら近くの温泉へ行く、地方で生きる醍醐味ですね。
ありがとうを生むために
エンジニアからコーディネーターへ
エンジニアだって、顧客の課題解決を実感したい。私たちは顧客から「よかった、ありがとう。」と言ってもらえるサービスを作りたいんです。いかに最新技術を持ったところで、コスト配分や予算、運用能力に合わせたソリューションを提供しないと、本当の意味で人の役には立つサービスになりません。
そのために『究極の器用貧乏』、つまりはコーディネーターの役割が重要です。これは実際にあった話なんですが、以前ある外郭団体の案内ロボットを用いて行う実証実験がありました。弊社は〈商業施設の案内ロボット〉のお手伝いをしましたが、他団体も同ロボット・同予算で別施設の案内ロボットを作る実証実験を行いました。
最終的に、両者は全く異なる結果に。私たちは案内ロボットをベースにした〈商業施設の案内ロボット〉を、各関係者と協力して一から作り上げました。他方は、関係者同士がそれぞれのやりたいことを主張し、結局折り合いがつかず、元々用意された外郭団体の案内ロボットに画面だけを載せたロボットとなりました。
同じ条件で行われた実証実験ですが、前者には各関係者を調整するコーディネーターがいたんです。それぞれの関係者とコミュニケーションを取りながら、予算や期限などの与えられた条件の中で、最適な技術・機能を選定し、顧客課題の解決へ導きました。この事例からコーディネーターの重要性を再認識しましたね。
『究極の器用貧乏』となりコーディネート力を発揮することで、本当に役に立てる貢献ができると思っています。
これまで大手SIerからの受託がメインでしたが、今後は自社サービスも開発していきます。今注目しているのがSports Tech(スポーツ×IT)で、主にトレーナーに使っていただくサービス『fit all』をリリースしました。
このシステムを活用することで、トレーニング負荷とパフォーマンスの関係性をデータで可視化することができ、アスリートのオーバーワークからくるケガを事前に防ぐことができます。これからの発展として、トレーナー同士の交流や情報共有ができるプラットフォーム構築、バックオフィス支援の仕組みなどを考えていきたいですね。
IT好きな移住者歓迎。
バリバリ働く仲間募集中
中途採用も含め、今後は新卒採用も積極的に行います。IT好きな移住者も大歓迎です。これまでIT業界での経験がなくとも、独学するほどプログラミングが好きであればご相談ください。まだまだ規模が小さい会社なので、会社づくりに主体的に取り組める方と働きたいですね。仕事をしつつも、問題提起や業務改善の提案を期待しています。
あと、コミュニケーション力(国語力)は大事ですね。ゆくゆくはコーディネーターとなるために色んな方とのコミュニケーションは欠かせません。そもそもプログラミングは言語、国語力が高い方は優れたエンジニアとして活躍できると思っています。
スタッフが増えれば地域に根差したサービス開発も考えたいと、スタッフと常々話しています。例えば北陸は旅館が多いので、観光業向けのサービスなどが考えられます。そんな展開にもご関心ある方、人に感謝されるサービス作りに興味ある方からのご応募をお待ちしています。
『お試しテレワーク』でテレワーク移住を体感
テレワーク移住を考えているあなたへ。生産性はあがるのか、リフレッシできるかなどテレワーク移住への疑問点は多いのでは。
そんな方には『お試しテレワーク』がオススメ。最大1カ月滞在できる体験施設は、滞在費が無料です(水道光熱費は実費)。
事業所 | 株式会社BASICS |
所在地 | 石川県加賀市山代温泉山背台2-87-2 |
募集求人 |
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スタッフ数 | 3名(2021年3月現在) |
免許資格 | 学歴不問、何らかの言語での開発経験(歓迎スキル:C#、Python、Java) |