チェーン技術で世界をリードする
丈夫で静かなトップレベル製品

代表取締役社長 新家 康三さん
「伝える」「運ぶ」をかたちに。様々なチェーンの設計・開発・生産を行う会社です。「D.I.D」ブランドで、オートバイ用チェーンは世界トップシェア。さらに、自動車のエンジン内チェーンシステム、産業機械、コンベヤシステム等の工場内設備と、範囲は多岐に渡ります。
世界に誇る既存技術の深化と、未来を拓く技術の新化に向け、意欲的に活躍していただける方を歓迎します。

チェーンはいわば、縁の下の力持ち

弊社製チェーンの用途別比率は、バイク用が最も多く、次いで四輪用や一般産業用が多くを占めています。オートバイエンジン用チェーンは弊社を含めた加賀市の2社で、国内シェアの大半を占めています。世界シェアではおそらく3割程度でしょうか。弊社の一番の主力であるドライブチェーンにおいては、大同工業という社名よりも、「DID」のロゴが二輪業界のメジャーなブランドになっています。

チェーンは見えない所で使われるものです。例えば一般産業用のチェーンは、ありとあらゆる産業界でものを作るときの製造ラインに使われますが、皆さんそれで完成した製品を見る機会はあっても、それを作るラインなんて誰も見たことありません。縁の下の力持ちです。

D.I.Dが製造した強靭なバイク・チェーン

 

品質管理の要求は極めて高水準で厳しい

バイクや自転車のチェーンは外観からでも見えますが、自動車のエンジンの中は見えません。
見える場所のチェーンは、切れたり伸びたりすれば取り換えられますが、エンジンの中のチェーンを取り換えるには、一度エンジンを下ろして、ばらして、組み替えて、また載せなければいけません。だから、切れてはいけない、伸びてはいけないという厳しく高い性能が要求されます。

 

自動車エンジン用チェーンは、世界シェア1割を占める

世界の四輪車の年間生産台数は、今や1億台に迫る勢いです。その自動車ですが、従来ほとんどゴムベルト(タイミングベルト)が主流でした。日本の場合は車検制度があって、約10万kmに1回交換というルールです。それに代わってタイミングをとるシステムが、「エンジンチェーンシステム」です。こちらは概ね30万kmのメンテナンスという品質基準になっています。

これを作れる会社は、世界でまだ5社しかありません。そのうち弊社を含めた2社が日本にあります。うちは5社の中では一番後発で、世界シェア10%です。 「カムチェーン」も、そういったエンジン内の機構のタイミングをとって連動させていく製品で、「サイレントチェーン」は、音をもっと静かにしたタイプです。特に四輪や、大型のオートバイにもサイレントが搭載されます。

 

国内4大バイクメーカー全社にチェーンを提供

弊社の製品は、外からは見えにくい場所に使われますが、オートバイの場合は少し別です。エンジンから後輪に動力を伝えるものなので、外からでも比較的見えやすいです。 日本の4大オートバイメーカー、ホンダ、スズキ、ヤマハ、カワサキは、いずれも世界でもトップメーカーです。世界のチェーンメーカーの中でも、この4社すべてにチェーンを提供できているのは実は弊社だけです。石川県は、国内の中でもチェーンメーカーが多い土地柄です。

 

モータースポーツ界に「D.I.D」ブランドが確立

北米やヨーロッパに行くと、モータースポーツがすごく盛んで、人気もあります。「D.I.D」のポロシャツを着て行くと、声をかけられます。

鈴鹿の8耐など舗装された上を走るオンロードのバイクに提供するのはチェーンだけですが、でこぼこした山道などを二輪で走るオフロードレース用のタイプに関しては、チェーン、スポーク、アルミリムも作っています。モトクロス市場において「D.I.D」のリムは非常に評価が高く、海外のオートバイメーカーさんにも使っていただいています。ケーブルテレビネットワークで全世界にテレビ放送される番組「X Games」でも、モトクロス車がジャンプ技を決めていくシーンに、「D.I.D」のロゴがチラッと映ったりして、意外と隠れた人気になっているんです。

オートバイ競技の「モトクロス」

 

また、MotoGPは、排気量が4ストローク1000ccで、世界最高峰とも言われるバイクレースですが、有名なロッシ選手(バレンティーノ・ロッシ)は、元々はホンダさんのチームにおられ、ヤマハで弊社のチェーンを使っていただいていました。その後、イタリアのドゥカティ社のチームに移籍した際に、「D.I.D」チェーンを指名してくださり、急きょスポンサー契約をして提供ということもありました。

オートバイレーサーのロッシ選手は
「D.I.D」チェーンを使っている。

 

一般産業用はカスタマイズにより多種に対応

産業界で製造ラインに使われる一般産業用は、非常に種類が多いのが特徴です。定番商品もありますが、お客様ごとの様々なご要望を取り入れたお客様用もあります。長いピンが付いたり形を変形させたり、業界によってそれぞれ異なり、管理は非常に大変です。

コンベヤシステムは、ものを運ぶシステムです。 弊社は当初、鉄鋼会社やセメント会社向けの大型物件が主流でした。今も、重機を使うメーカーさんに納める製品があり、川や海を渡って砂や砂利を運んだり、陸揚げ、船積みをするアンローダー向けのチェーンなどを開発しています。フォークリフト用チェーンも主要製品です。

産業機械に用いられた巨大なチェーン

 

静音チェーンは世界一の技術品質

「伸びない」「切れない」ことに加え、「静かである」こと。我々がチェーンに求める大きな要素です。
チェーンは歯車が噛み合って動力を伝えていきますので、カチカチと衝突音が必ずしてしまいます。低速の場合は気になりませんが、高速になると音がします。それを何とか静かにしましょうと対策したものが、「静音チェーン」です。この品質は、恐らく弊社の技術が世界一だと自信を持っています。

その他に、錆びにくい耐環境のチェーンや、寿命をできるだけ伸ばそうという耐摩耗チェーンも手がけています。

 

福祉分野でも活躍「階段昇降機」

ハンディキャップのある方をお運びする階段昇降機も、近年よく駅などで見かけるものでしょう。JRやメトロの駅、空港など、2020年の東京五輪開催に向け、特に都内でもお話が多くなっています。

「エスカル」はJR東日本さんとの共同開発製品です。既存設備にエレベーターを付けるのは高価で時間もかかりますが、エスカルは階段に据え付けです。脱着式のため、不要時は外しておけます。インターホンで駅員さんを呼び出してもらい、すぐに装着使用できるようになっています。

一般家庭用が「エスコート」です。先行のヨーロッパ製品は住居の広さが反映されて、装置が大きかったため、20年ほど前に100%国産モデルを開発製造しました。屋外仕様もあります。

チェーン技術でバリアフリー社会に貢献

 

農業用トラクター向けホイール

農業用に関しては、トラクターの前輪もしくは後輪のホイールです。シェアも非常に高く、特に大型トラクターの後輪は、タイヤ全体の直径では1メートル以上になるものもあり、大型トラクター用ホイールは国内で高いシェアをいただいています。

国内の農業はそれほど大型化していませんが、東南アジア、特にタイなどでは、国策で農業の近代化を進めており、農業振興を図っています。

 

「伝える」「運ぶ」を、あらゆる分野で支える

この加賀市にはろくろ挽き技術の高さで知られる山中漆器がありますが、お椀、お盆などの丸ものからの発想で、大八車の車輪を作るようになったのが、弊社の前身の起源です。その後、明治の頃と大正の頃に、自転車を研究しにイギリスに渡り、リムを学んで日本で自転車を作り始めました。元々はリムからスタートしています。その後、バイクのチェーンが主力になり、最近は自動車エンジンの主要部品なども担っているということです。

大八車から、自転車、そして自動車へ。いずれも、人を運ぶ道具です。「いかに安全に、こちらにあるものをこちらに運ぶか。」弊社の基本ポリシーは、「伝える」「運ぶ」にあるといえます。

 

今後の新しい事業領域へ向けて

今は、ありとあらゆるものが商品化され、何でもある時代です。その隙間を縫う新しいものは、なかなか出てくるものではありません。既にある既存のものに対し、+αの付加価値を付けて新しい商品にしていく発想も必要です。

社内の開発セクションと言っても、まったくの新規製品を開発するのと、既存製品をグレードアップしていく開発との2種類があります。品質保証部も大事です。

 

求める人材、専門ジャンルが変化

採用は、毎年新卒で27~28人採用しています。元々、鉄を切ったり貼ったり、溶接・研磨が仕事の中心でしたから、人員構成も重厚長大の機械屋さんが多く、機械工学の人間が多いという時代が長くありました。今の時代は違います。やはり、電気、化学に長けた人が必要になってきています。

特に、今は素材が課題です。いまも炭素繊維の商品化に奮闘している中、化学関係の人員が薄いです。チェーンをやっている大同工業という会社で、化学をやってきた方が自分の知識を生かせるというイメージが結びつかないんでしょう。

それと、プラスチック、樹脂です。うちは機械や鉄がメインなので、プラスチックを勉強してきた方には来てもらえず、採用がまだまだ少ない。なんとか改善したいところです。

 

特許、イミテーション対策で、法務はますます重要

法務関係の人材も、ますます必要です。様々な研究を進める中、特許対策がとにかく重要です。処理方法や塗装、成分を変えることで、どれだけ品質性能が上がるのか。早い者勝ちの特許競争は毎日が戦いです。

さらに、アジアを始め世界中に、コピー商品がものすごくあります。それはもう悩まされています。例えば東南アジアのバイク市場は広いので、弊社のブランドがあるとアフターマーケットで高く売れるということで、残念ながら弊社製品のイミテーション、ニセモノが多く出回るのです。これをやっつけるために、摘発に向け、社内の法務担当者が常に海外とやり取りしています。いろいろやってはいますが、一つ消せてもまた2つ3つ出てくるという具合で、なかなか大変です。雨後の竹の子のように次から次へと出てきます。

また、グローバル化が進み、外国語に堪能な方も必要度が増しています。

 

事業所データ
企業名:大同工業株式会社
代表者:代表取締役社長 新家 康三
所在地:〒922-8686 石川県加賀市熊坂町イ197
連絡先:TEL 0761-72-6023(人事直通)/ FAX 0761-72-6458
創 業:昭和8年5月25日
資本金:27億26百万円(平成28年3月31日現在)
WEB:http://www.did-daido.co.jp/
まずは、定住促進協議会までお問い合わせください。
※仕事体験を希望される方も、お気軽にお問合せください。