機械との協働時代における、人の魅力。
何を価値とするかを「メッシュクロス」の製造から学ぶ

織物 高機能素材
㈱ヤマニの原点は「織物」

株式会社 ヤマニ
石川県加賀市の大聖寺にて織物を原点とし、創業から95年目を迎えた㈱ヤマニ。現在は生活全般に利用できる高機能素材「メッシュクロス」を製造し、日本屈指の技術力を持つ企業として認められています。

2018年にかがやき健康企業宣言証、2019年にかがやき健康企業認定証をそれぞれ受賞されており、働き方改革が進んでいる会社として評価が高まっています。機械との協働時代における「ものづくりの魅力」と「人の価値」、そしてなぜ働き方改革を推進しているのかを取材しました。
(2019年7月 インタビュー)

織物技術が生んだ高機能素材「メッシュクロス」の魅力

昔からこの辺りは藩政期以来の織物産地。創業当初、私達も絹の羽二重などを作っていました。現在は高機能素材の「メッシュクロス」を製造しています。車や家電、スマートフォンなどの機械類はもちろん、私達の生活の至るところで役に立ちます。例えば、高い防塵性を活かしたマスクが花粉を防いでくれています。

普段の生活まわりだけではありません。高機能素材である「メッシュクロス」は、スクリーン印刷、ハイテク電子・電機機器、医療機器など、さまざまな分野における産業用資材としても使われています。

実はこのメッシュクロス、作りは織物と同じ。ただ、穴の細かさが違います。極端に細いんです。たった1インチ(2.54センチ)の中に数百本もの糸が、それも均等に並んだ状態を実現しています。細さを追究し、目に見えない穴を製造しています。

これは物質を分ける機能として、力を発揮します。目に見えない穴が生む究極のフィルター効果がこれらを可能にしているのです。この技術は持つ企業は、日本国内でもそう多くはないと思います。

メッシュクロス 高機能素材
ミクロ技術が生む「メッシュクロス」

 

人の価値、ものづくりのやりがい

極端に細いものを作るのは簡単ではありません。1万を超える経糸たていとを並べてから、緯糸よこいとを入れていきます。1本でも絡まると、修正が大変です。

機械で製造していますが、すべてを機械化することはできません。品質管理においては人が不可欠。見たり、触ったりしながらチェックします。この「目視と触視のフィルター」を通すことで、初めて究極のフィルターは世に出ていくわけです。人の持つ天性の感覚はすばらしいものだと、再認識しますね。

根気と技術がいる仕事ですが、その分のやりがいも大きいです。これまで、数々のお客様の要望に寄り添った特別規格品の開発をしてきました。その数は200〜300種類は超えています。お客様からのニーズに応えて、他社でできなかったけど、ヤマ二さんならできたと言われると嬉しいですね。

織機 メッシュクロス
織機を用いて糸を入念に織り込む

 

働き方改革に取り組むのは、より良いものづくりのため。

働き方改革が昨今話題になっていますが、以前から社員が働きやすい環境を作っています。特に「社内教育・環境改善・地域貢献」を重視して取り組んでいます。

社内教育では、外部講師を招いて「年次別研修」「役職別研修」に加えて「マンツーマン研修」を実施。社員のモチベーション向上を狙っています。社内旅行でも、企画を公募にする事で社員の学びを生んでいます。企画を自ら行うことは勉強になりますし、何より社内交流のきっかけになっています。

環境改善では、有給はもちろん、育休の利用が増えてます健康管理は特に強化しており、先日は簡易歯科検診と歯の勉強会を実施しました。社員がいてくれて成り立つ会社。「健康管理」を最重要項目と考えています。

地域貢献では、「市内の高校との連携」を強化しています。例えば、インターンシップや工場見学などを通して地域理解を促進しています。その成果として、毎年新卒者が入社してくれているのは嬉しいですね。

全ては「より良いものづくり」のため。ご興味がある方は、私達とより良いものづくりを追求してみませんか。

メッシュクロス 
天性の感覚を活かす事ができる職場

 

ニッチなものづくり探求する企業見学ツア

日本屈指の技術と、職場環境が整った㈱ヤマニでお話を聴けるチャンス。

ものづくりに興味がある方は、ふるってご応募ください。

製造業を巡る移住体験ツアー

 

ヤマニ会社全体像
ボタン田園風景の中、広大に佇む㈱ヤマニ
事業所 株式会社ヤマニ
所在地 石川県加賀市大聖寺敷地ト3番地
職種 メッシュクロス織物の準備、製造、検査、出荷等の業務及び総務、経理業務
スタッフ数 41名(2019年 8月現在)
免許資格 視力が良好の方、興味がある方大歓迎


公式サイト

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