黒崎海水浴場が物語る、海のある町の暮らし。

SMOUT移住アワード2024で全国3位に輝いた石川県加賀市。

いま、移住検討者から注目されているこの町は、海と山と温泉が自慢です。

なかでも注目したいのが、黒崎海水浴場。今回は、平飼い養鶏家が営む「浜茶屋」(海の家)を訪ね、海とグルメの魅力を突撃レポート(2025年8月)。動画版は、Instagramからご覧ください。

これを読めば、海のある町で暮らしたくなること間違いなし。

 

海の風とともに味わう、贅沢メシ。

黒崎海水浴場に来たら絶対に食べてほしいもの。それは貝と卵です。

透き通った海を見ながら頬張る岩ガキは、噛んだ瞬間、潮の香りと旨味が口いっぱいに弾けます。これぞ口福の絶頂。岩ガキと日本酒のマリアージュを楽しむこともでき、これを注文しなかったことが、今年の夏一番の後悔となりました。

サザエ丼の卵とじは、淡い黄色が最大の特徴。浜茶屋を営むご夫婦が育てた鶏の恵みです。

──これが黒崎海水浴場の浜茶屋。素潜りで獲った貝、平飼い養鶏園の卵。

その物語に想いを馳せる時間こそ、正真正銘の「食育」。

平飼い卵と、そうでない卵の違いとは?
サザエやアワビは、どのような環境で育つのか?

などなど学びの種は、至る所に。夏休みの自由研究にいかがでしょうか。ぐんぐんと成長する子どもたちにこそ味わってもらいたい海の幸です。

 

海が教室になる、魔法のお題。

黒崎海水浴場は、その名の通り、黒い砂が特徴の海岸。その正体は砂鉄です。

けれど黒崎海水浴場の魅力は、舌の上だけにとどまりません。本来、海には様々な学習資源が潜んでいます。

その価値を最大限に引き出すには、どうしたらよいでしょうか。教えるのではなく、一緒に学ぶ。子どもが主役になる、もっとも簡単な方法は、「問い」を投げかけることです。「遊びから学びへの相転移」は、子どもの言葉を受け入れることによって起こります。

たとえば
この海水浴場を守るためには、何ができる?

という問いは「課題解決型の学び」へと着地します。実際、黒崎町では海水浴場を守るための寄付やボランティアなどが展開されています。

「海岸清掃」や「浜茶屋の設置」、「駐車場から浜までの道の整備」には手間やお金がかかります。事実、黒崎海水浴場では、寄付金を受け付けています。

こうした寄付へのムーブメントを大きくするにはどうしたら良いのでしょうか。

そこで、子どもたちと「寄付×SNS」で、多くの人に海水浴場を守る活動に参加してもらう仕掛けについて考えてみる、というような家庭的な学びも実践できます。

 

小さな問いを畳みかける

とはいえ、子どもたちにいきなり寄付を促すキャンペーンを考えろ、という漠然としたお題を投げかけるだけでは、思考停止させるか、短絡的な答えしか出てこない可能性があります。

そこで小さな問いを畳みかけることが重要です。

【遊びのふりかえり】
・この海水浴場で楽しかったことはなに?
・「海の家」は、誰がどうやって作っていると思う?
・なぜ海水浴場を守る必要があるのか?

【事例のリサーチ】
・日本各地における寄付金集めの成功事例は?
・海を守る活動に、住民や観光客を巻き込んだ成功事例は?

【できる範囲の実践】
・自分たちが、身近にできることは?
・もしもSNSで寄付金を募るとしたら、どんな言葉や画像・映像を組み合わせた動画を作ればよいか?

このように「ふりかえる」→「調べる」→「創る」と、段階的に問いを畳みかけることで、子どもと海の未来に想いを馳せることもできます。

海で遊ぶ子どもから、海を守る子どもへ。──その一歩は、コミュニケーションのデザインから始まります。

 

加賀市全体に広がる、探求型の学び。

加賀市では公教育の現場でも「課題解決型の学び」「分野横断型の学び」「実践型の学び」などに取り組まれています。これらは加賀STEAMプログラムという形で束ねられ、小中学校の現場で取り入れられています。

STEAM教育とはScience(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学・ものづくり)、Art(芸術・リベラルアーツ)、Mathematics(数学)の5つの単語の頭文字を組み合わせた教育概念。

現在、加賀市は「子どもが主役」を合言葉に教育改革へと取り組んでいます。2023年から小中学校にて「Be the Player」を掲げ、STEAM教育を導入。保育園でもレッジョ・エミリア・アプローチを取り入れるなど、保育から一貫して“探究的な学び”を支える環境を整備しています。

海と山と温泉に囲まれた環境で、子どもたちの未来を切り拓く町・石川県加賀市。まずは移住体験に来てみませんか。仕事や住まい探しもサポートしています。

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