移住者インタビュー 加賀市定住促進協議会

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両親と離れ、姉弟ふたりで里山寄宿
未経験酪農で、好きな動物と過ごす。

工藤 瑞希さん(くどう みずき)さん

福島県郡山市出身、平成9年生まれ。
東日本大震災の2年後、石川県のNPO法人「ワンネススクール」の里山寄宿を利用し、高2と中2の姉弟2人で白山市へ移住。高校卒業後、加賀市の平松牧場に入社。

平松牧場 MooMooまきば
石川県加賀市分校町270-3
TEL 0761-74-7366
http://www.moomoomakiba.com
少頭飼育で地域密着型の牧場。隣接する店舗で牛乳やジェラートを直接販売。

被災避難で福島から石川へ。

震災直後は姉弟で京都に半年避難していました。いったん福島の親元に戻っていた時、インターネットで偶然「ワンネススクール」さんの「みんなの家」という里山寄宿の受け入れメニューを見つけました。フリースクールの運営などを行っているNPOによる活動の一環なのですが、ちょうど、この寮生受け入れの活動が始まった年だったので、縁があったのだと思います。被災者を受け入れてくれる施設は、中学生までというケースが全国的に多いのですが、「ワンネススクール」さんは「高校生も大丈夫だよ」と言ってくれました。

この里山寄宿を見つけたのが春休み。新年度の4月には、3歳下の弟と一緒に白山市に移ってきました。学校に行けない子たちと一緒に白山麓の空き家をシェアして暮らしながら、市内の高校に通いました。中学生だった弟も、その後、同じ高校に進学しました。
ワンネススクール http://www.oneness-school.org/

そのまま県内で就職活動。

高校卒業後は就職することにしました。高校に来る求人は、ほぼ土木系か事務系の2択です。自分は身体を動かすような仕事がいいと思っていたのですが、かといって土木は反対されました。

そんな時、たまたまハローワークで加賀市の平松牧場さんの求人を見つけ、「これだ」と思いました。小さい頃からよく牧場に出かけていて、動物が好きでしたし、家族経営でほんわかしたイメージにも惹かれました。でもやはり、動物が好きという要素が大きいですね。高校で友人に、「牧場の仕事に決まった」と報告したら、「私も行きたい!」と、進学予定だった大学へ行くのをやめてしまい、彼女も近くの牧場に就職しましたよ。

牛と過ごす時間が好き。

仕事は、おもに搾乳です。牛に餌をあげて、掃除、搾乳、合間に牧草の世話や、たい肥の処理などを行います。今は搾乳機だけど、昔は手で搾っていたかと思うとすごい苦労だと感じます。ホルスタインはおっとり、ジャージーはちょっと気性が荒い。「なに考えてるのかな」って、牛を見ていると本当に毎日飽きなくて面白いです。

毎日楽しく働いていますが、その一方で、過酷な仕事でもあります。お乳を出すためには子供を産まないといけないので、うまく身ごもれなかったりお乳の出が悪かったりすると、牧場から出されてしまいます。生もあれば死もあります。

ある時、仕事中に牛の舌でたっぷり舐められた後、たまたま焼肉に誘われて牛タンを食べたときは、さすがにちょっと抵抗がありました。でも、焼肉の中で牛タンが一番好きです。

車が好きなので、ダンプやトラクター、フォークリフトでの作業も面白いです。年代物の車だとコツがいります。

牧場の敷地内には直営のショップがあり、搾りたての牛乳やヨーグルト、オリジナルジェラート等を販売しています。ショップが忙しいときには手伝うこともあります。お店でお客さんの前に出ると、「このミルクは自分が搾ったんだ」と、誇らしい気持ちで応対できます。

野菜も米も魚も豊富で美味しい。

福島にいた頃は、石川って印象が薄くて、ぼんやりとしたイメージしかありませんでしたが、野菜もお米も魚もすごく豊富でおいしいですね。

福島では内陸に住んでいたので、海に近い加賀で魚の種類の多さに驚きました。太平洋側と日本海側では魚の種類も違います。刺身が食べたいなと思ったら、たまに自己流で捌くこともあります。家族がアウトドア好きで、よく川にバーベキューに行っていた経験で、鍛えられたのかも。

実際に暮らしてみて、加賀は穏やかなところだなという印象です。これから発展していく感じがします。生活も、車さえあれば不便はありません。車がなかったときは、バスがあまり近場を通らないので、少し遠いけれど自転車で買い物に行っていました。公共交通がもう少し整っていると助かりますね。

知らない土地での暮らしにワクワク。

もともと私の家族は、あちこち旅行するのが好きなタイプです。ですから、石川で暮らすことを決めた時、外に出られるのはうれしかったですね。また福島を離れることになって、弟はちょっと寂しそうだったけど、私は満開の桜を見ながら、知らない土地にワクワクしていました。

移住先での暮らしは、最初は知らない人だらけで、何から手を付けたらいいのかわからないですよね。特に私たちの場合、両親は福島に住んでいてすぐには会えない距離なので、頼りたくても頼れませんでした。でも、 里山寄宿の生活で、周りの子が暗い気持ちになってくると、「元気出そうよ」って私が気合を入れて、乗り切っていました。

いずれは、両親もこっちに来てほしいと考えています。今は、3連休があれば両親もこちらに来て、家族4人の時間を過ごしています。釣り好きな父も、「海も川もあって、絶好のスポットだ」と喜んでいます。現在高校生の弟は、好きな車の仕事に向けて、整備士の免許をとろうと頑張っています。いつか家族みんなで石川に暮らしたいです。

取材:2016.07.01

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