郷土と風土が織りなす加賀料理
食文化に恵まれた北陸地方で、板前修業を始めませんか。

有限会社 ばん亭 代表取締役
水口 清仁 Mizuguchi Kiyohito

食文化に恵まれた北陸地方では、どのような板前修業を積めるのでしょうか。今回の記事では、北陸の鮮魚や野菜を振舞う日本料理店「ばん亭」にフォーカスを絞り、地方で板前修業するという選択肢をご提案します。

板前修業の舞台となるのは、石川県加賀市の城下町・大聖寺エリアです。ばん亭は、この地で1975年に開業し、ハイランクの格式を誇る割烹として愛されています。その一方で居酒屋感覚で気軽に足を運べるカウンター席も有しています。冬場には加賀で獲れた天然鴨を味わえる上、地酒のラインナップも豊富です。常連客で賑わう秘密を学べる職場をご紹介します。(2019年7月インタビュー)

 

北陸好みの甘辛さ
天然鴨の治部鍋

板前修業の醍醐味の1つは、地方の味覚を舌で覚えられること。ここ北陸地方にも地元民に愛される味があります。例えば鴨料理。加賀地方では江戸時代に武士の嗜みとして鴨猟が始まり、伝統猟法の坂網猟(さかあみりょう)が地元の有志の皆さんによって今も受け継がれています。

その古式猟法によって生け捕りにした天然鴨を、治部鍋(じぶなべ)として煮込んだ料理が、ばん亭の看板メニューです。北陸の醤油で甘辛く味付けした出汁に、鴨のエキスを溶け込ませたジビエ郷土料理です。バリエーションはほかにもあります。串焼き、燻製、味噌和えにして味わっていただけます。

ばん亭の料理のベースにあるのは、食材を引き立たせる薄味ですが、地元民の好みに合わせて、加賀特有の甘い醤油も使っています。調理経験のない方でも盛り付け、包丁捌き、火加減、味付けなどを段階的に学べます。

 

岩牡蠣と地酒のマリアージュ

板前修業では、料理と地酒の相性を学んでおくことも重要です。例えば夏の味覚である岩牡蠣には、生のままポン酢をかけて提供しています。磯の風味と、爽やかな酸味を引き立たせるには、どんな地酒をオススメするか、そんな視点も日本料理の美味しく振舞うための知恵になります。

ばん亭の自慢の1つが地酒の豊富さ。そのバリエーションと消費量は、地元でトップクラスと酒屋さんからも評判です。少数ですが期間限定の地酒も出回っており、夏や秋しか楽しめないような日本酒もあります。舌の肥えたお客様も多くいらっしゃるため、料理人として鍛えられる環境です。

 

日本料理の奥の世界へと
分け入る板前修業

しかし味だけを追求しても、本当に良い料理は作れません。よい食材を仕入れること、調理技術を磨くことも大事ですが、地域の風土や伝統、郷土料理といった諸々の日本文化を踏まえることで、料理に深みが生まれます。

そうした、ばん亭の精神がよく表れた料理の1つが「天然鴨の治部鍋」です。300年以上前から伝わる古式猟法で生け捕りした真鴨と、加賀地方の郷土料理である治部煮という調理方法にヒントを得たオリジナル料理です。

こうした地域文化を常日頃から勉強するよう心がけています。加賀地方で暮らしていると地元の農家、漁師、猟師、陶芸家から話を伺えるチャンスもあります。食文化の豊かな北陸を舞台に、地方文化への見識を深めながら、料理の世界を探求してみませんか。

 

事業所名 有限会社 ばん亭(加賀料理 ばん亭)
所在地 石川県加賀市大聖寺東町4丁目11番地
募集求人 調理補助
目標 郷土と風土に学んだ日本料理をつくる。
免許資格 未経験者歓迎

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